社会人となり、営業職へ配属となった時に一番困ることは、コミュニケーションではないでしょうか。
上司という存在は、先輩とも違いますし、どのように付き合っていったらいいのか、距離感が分からないという人もいらっしゃると思います。
今回は、新人営業が覚えておきたいトーク例と、参考にしたほうがいいポイントをご紹介いたします。
この記事の信頼性
私は、過去に営業職として約10年弱ルール営業しておりました。
その際、部下を持ち指導しつつ、新人の営業マンへの同行営業などにも携わってきました。
中間管理職としての業務もある程度把握しているつもりです。これらの経験を元に、今回のテーマをご説明しています。
新人営業が覚えておきたいトーク例
新人で配属された営業さんは、上司や先輩との違いを一番感じるのは、コミュニケーション能力ではないでしょうか。
このコミュニケーションスキルは、トレーニング量や素質でしか埋められないことも多いですが、あらかじめトークの文例やテンプレートを用意していると、案外しのげることも多いです。
ここでは、各シーン別で用意しておきたいトーク例、テンプレートをご紹介します。
朝礼あいさつ
朝礼の挨拶は慣れていないと緊張するものです。また中小企業になると、10人以上の社員の前で話をすることとなります。
年上の人が10人以上の前で話をすることがこれまでないことが多いでしょう。
朝礼スピーチは、お題が決まっていることもあれば、決まっていないこともあります。
お題が決まっている場合は、その通りやれば良いと思います。問題は、決まっていない時です。
お題が決まっていない場合、この3つのお題から考えるのが良いかと思います。
- 「仕事」(今の業務など)
- 「健康」(家事など)
- 「時事ニュース」(業界ニュースなど)
この3つです。
仕事のスピーチ例
おはようございます。○月○日○曜日の朝礼をはじめます。よろしくお願いいたします。
先週より上司の○○さんに同行させていただき、得意先回りをはじめています。
商談になれば、自分がどんなことに理解が足らないのか?どんなことを覚えていったらいいのか、ひしひしと感じております。
早く仕事を覚えて会社に貢献したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
健康のスピーチ例
おはようございます。○月○日○曜日の朝礼をはじめます。よろしくお願いいたします。
私昨日で23歳となったのですが、上司に同行して得意先回りをしましても、連日の外回りで体力のなさを痛感しております。
これはまずいと思い、昨日から早朝ランニングをはじめました。
一から体力をつけて仕事に活かしたいと思います。
早く一人前となるようにがんばりますので、よろしくお願いいたします。
時事ニュース例
おはようございます。○月○日○曜日の朝礼をはじめます。よろしくお願いいたします。
先日、業界新聞に○○というニュースが掲載されていました。
AIなどの新しい技術が業界に投入される将来、業界全体も変わっていくのだろうなと感じるニュースでした。
私も時代についていけるよう、しっかり情報収集につとめていきたいと思います。
朝礼スピーチの順番はいつやってくる?
朝礼スピーチの順番は、配属された課などの朝礼当番の人数にもよりますが、だいたい1ヶ月〜2ヶ月後くらいが多いですね。
ある程度、事前に順番が分かる場合もありますし、当日に判明する場合もあります。
朝礼スピーチは慣れてくると、順番がいつだろうとあまり気にしなくなりますが、それまでは事前に話のネタをいくつか用意しておくのがベターかと思います。
得意先への営業同行のトーク例
新人の営業にとって、上司の営業同行は勉強になることだらけです。
事前準備から服装面、受付の対応、雑談、本題の提案、アフターフォローなど、これらはまずは上司がやっていることをマネるところから覚えることが多いでしょう。
ここでは、営業同行した際に、新人が覚えておいたほうがいいテンプレートをご紹介します。
上司が離席時に使えるトーク例
上司が離席時、得意先と話すなら、
「先ほど、A商品をお使いになっておられるとおっしゃっていましたが、B商品も使われていますよね」
「先ほどのA商品ですが、コスパが良いと言われています。一方、B商品も評判が高くて使いやすいとの声も聞きます」
先ほどまで触れていた話題について、再度、触れる感じがポイント。
得意先があまり考えなくてもよいくらいの、先ほどまで取り上げていた軽い話題がポイント。
基本的に今まで話していたことを、もう一度取り上げることで、間を埋めましょう。
印象に残る会話をする必要は必ずしもなく、上司が戻ってくるまでの時間を埋めることが第一目的です。
慌てるそぶりを見せないようにすることが必須です。
上司に説明してくれと言われた時
上司に説明してくれと指示があった場合も、慌てる必要はありません。
まだ入社したばかりなら、知っている情報の範囲内で説明していきましょう。
もし全く知らない商品について説明しないといけないなら、それは上司にも半分責任があります。それくらいの気持ちで臨みましょう。
知っている情報の範囲内と言いますのは、過去に教えてもらった情報を忘れていたとしても、それは仕方ありません。
上司に代わり返答する時
上司に代わって返答する場合は、上司に指示を受けた時、受けた範囲内で答えるのが良いでしょう。
上司も知っている情報は返答の許可がなければ、答えなくても良いでしょう。
クロージング例
新人の営業のクロージング例ですが、新人だと見込み客が分かっていれば、特に普通に「今日はこの商品をお持ちしました。特徴はこれです。デメリットはこれです。いかがでしょうか?」だけで良いかと思います。
見込み客が新人だと分かっていなければ、そもそも売り込まないことがベターです。
まずは悩みを聞いていきます。そして、その悩みを解決する方法を提案していきます。
自社の商品を使うことによって、解決するなら良いという感じですね。
悩みを聞き出すところからはじめるだけで、クロージング率が高まり、値引きも減っていくでしょう。
そもそも、新人営業が参考にしたほうがいい3つのポイント
新人営業が参考にしたほうがいいポイントを3つご紹介します。
- 1、質よりも量
- 2、先輩や上司の営業方法を参考にする
- 3、聞く力、ヒアリング力を身につける
1、質よりも量
これはよく言われる議論ですが、全く分からない分野にチャレンジする場合は、まずは量だと思います。
ある程度できる分野では、質のほうを重視するのが良いかなと考えます。
2、先輩や上司の営業方法を参考にする
最初は周りの営業方法をそのままパクリましょう。参考でも良いです。
そこから行動することで、自分に向いている向いていない方法なども分かります。
ですので、まずは周りの方法をパクってみましょう。
3、聞く力、ヒアリング力を身につける
最終的に、営業は情報が重要です。クライアントから聞き出せるヒアリング力を身につけていきましょう。
新人営業の場合、しっかりポイントを掴まないと、失敗しがちです。失敗に陥りがちな例をご紹介しましょう。
新人営業がやりがちな失敗例
誰でも新人のころは失敗してしまいます。では、どんな失敗をやってしまうのか?考えてみます。
得意先を怒らせてしまう
初めて担当を持たせてもらった直後に起こりうることです。誰もが通る登竜門として考えても良いかと思います。
得意先のなかには、わざと怒って上司に電話をかけてくる人もいらっしゃいます。
ですので、あまりナーバスにならないようにすることが良いと思います。
このように得意先の都合で怒らせてしまうことがありますが、ここからは顧客と商品を考えて新人が営業をやっていくことを考えてみましょう。
目の前にいる顧客が何を考えているか観察する
得意先がどういう気分なのか、どんな人なのかを観察しておきましょう。そのために、わざと黙っておくこともアリです。
営業マンは商品を売ろうとしてはいけない
新人はとかく商品を売り込んでしまいますが、売り込まないほうが売りやすい場合もあります。
逆に売り込んだほうが売れる場合もあります。
それらは、ニーズが明確になっているかどうか?にかかっています。
わざわざお客様が欲しいと言って連絡があったのなら、売り込みというか商品の説明に入っても良いでしょう。
そうではなく、ちょっと会ってやってるだけという雰囲気が出ているなら、売り込んでも売れる確率は低いので、商品の紹介はしなくても良いかと思います。
商品を好きになる
自社の商品を最低1品好きになりましょう。好きな商品があると営業成績が確実に上がりましょう。
自分を好きになってもらう
営業は基本的に、自分を好きになってもらう必要があります。嫌われているのに売ることは非常に困難です。
好きになってもらうためには、色々な方法があると思いますが、嫌われてしまっていては、そもそも売上が伸びないことを改めて整理しておきましょう。
やったことを見える化する
やったことは、どんなことでも見える化していきましょう。
回数や時間などを、グラフや表にします。できるなら、社内にアピールしたり、自分の机の回りに貼っておくようにします。
努力は積み重なっていって、見えるとさらにがんばれるものです。モチベーションは、自分で生み出すことができます。
ぜひ試してみてください。
まとめ
今回は、新人の営業マンが覚えておいたほうがいいトーク例やコツなどを考えてみました。参考になれば幸いです。