ビジネスシーンにおいても、お礼状は、できるだけ早く出すことが肝心です。得意先や上司にお礼の手紙を出す際には、尚更です。
お礼の手紙には、挨拶文や書き方があり、いざ書こうと文面を考えてみても、普段あまりお目にかからない敬語や時候の挨拶を書くのに膨大な時間がかかってしまい、自然と足が遠のいてしまう方も多いのではないでしょうか。
封筒一つにとってもお礼状の封筒にはそれ相応の書き方があります。
今回は、お礼状に使えるビジネス用の例文、文例をご紹介いたします。
これらの文章があれば、いざという時に大いに参考になると思いますので、ぜひブックマークしておいてください。
ビジネスで使えるお礼の文例
最近は、手紙を書くことも少なくなり、お礼もメールで伝えてしまうことも多いと思います。
ただ、お中元やお歳暮を送っていただいた折には、ハガキやお手紙などでお礼状を書くのがマナーです。
ビジネスにおいても、年配の方ではお礼状を書く方もいらっしゃいます。そんな時に困らないように、ビジネスで使えるお礼の文例、例文を紹介いたします。
得意先へのお礼状の文例 その1
拝啓 盛夏の候、貴社におかれましては、益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
この度は、◯◯様にお時間を頂戴し、誠に有難うございました。業界で有名な◯◯様とご縁が出来たこと、心より光栄なことと存じます。
ご用命頂いた仕事を大切に専念して、貴社のお仕事のお手伝いをさせて頂きます。これから何かございましたら、いつでもご連絡お待ちいたしております。
略儀ながら、お手紙にてお礼を申し上げます。 敬具
得意先へのお礼状の文例 その2
拝啓 昨日はご多忙中にも関わらずお時間を頂きまして、誠に有難うございました。
◯◯様のお話をお伺いできたおかげで、貴社の現状を私なりに把握することができました。次回お伺いする際には、ご参考となる資料を持参したいと考えています。
まずは、お礼を申し上げたく筆をとりました。どうか今後ともご指導、ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。 敬具
得意先へのお礼状の文例 その3
拝啓 先日はご多忙のところお時間を頂戴し、有難うございました。
◯◯様から伺ったお話を胸に刻み、貴社のお役に立てるご提案を持参できますよう努力を重ねて参ります。
まずはお礼を申し上げたく筆をとりました。略儀ながら、書中にてお礼申し上げます。有難うございました。 敬具
来店したお客様へのお礼状
拝啓 クリスマスが近づくこの時期、ご機嫌よろしくお過ごしのことと存じます。
◯◯様、いつもご来店頂きまして、有難うございます。
ふと◯◯様を思い出して、スタッフと話をしていたところでしたので、とても嬉しかったです。
ご多忙中にお越しいただきましたこと心から感謝いたします。その後お体の状態はいかがでしょうか。
例年よりも寒い今年の冬ですが、どうか暖かくしてお過ごしくださいませ。また◯◯様にお会いできる日を楽しみにしています。
この度もご利用いただきまして、本当に有難うございました。 敬具
ビジネスで、お礼の文章を書くポイント
1、時候の挨拶が無くても良いケースがある
時候の挨拶は、フォーマルな場合などに多く用いられます。逆に、親密な関係や、先日会ったばかりの相手には、省略することが多く見られます。
2、敬語は確実におさえる
尊敬語、謙譲語、丁寧語の使い方は確実におさえ、間違いがないかどうか、チェックしておきましょう。
3、文章の流れを理解する
お礼状には、文章の冒頭に書いた方が良い内容、最後に書いた方が良い内容がある程度決まっています。
それらのポイントを抑えていると、書くのが楽になります。
4、マンネリ化を避ける
ずっと手紙を出し続けていると、マンネリ化が危惧されます。マンネリ化を避けるためには、お客様の情報を逐一収集する努力や、過去から現在までのお客様との関係を、場面を振り返る文章などを書くのがポイントです。
5、フォーマルと、話し言葉を使い分ける
お客様との距離や手紙を書く目的に応じて、フォーマルな書き方や、話し言葉をある程度入れた書き方などを使い分けましょう。
6、その他の細かなポイント
時候の挨拶について
季節や天候に合わせて書く言葉で、手紙やはがきを書く際において礼儀として文章の冒頭に持ってきます。月や季節に合わせた書き分けるようにします。
ご清栄とご盛栄
ご清栄とご盛栄は、読み方は同じ「ごせいえい」ですが、意味は若干異なります。ご清栄は「健康や繁栄」を祝い言葉で、ご盛栄は「商いが盛んである」ことを祝い言葉です。
つまり、ご盛栄は、ビジネスで使うことに適していて、ご清栄はどの場合にも使えるオールマイティーな言葉です。
「お体をご自愛ください。」とは言いません
ご自愛とは、「自分を愛すること」。自分の体を気遣ってください、という意味です。つまり、「ご自愛ください」という言葉には、体という意味も含まれていることになります。
また、目上の人にも使えますし、男女関係なく使うことができます。
季節柄、ご自愛ください。
寒くなってきましたので、どうかご自愛ください。
という風に使えます。
貴社と御社はどう違う?
貴社は書き言葉で、御社は話し言葉です。文書を作成したり、お礼状に書く言葉は、貴社。面接や打ち合わせなどで使う言葉は、御社となります。
お礼状の封筒の書き方
封筒の宛名には書き方があります。氏名には「様」をつけ、会社や部署宛ての場合には、最後に「御中」をつけます。
また役職や肩書がある方へ手紙やはがきを出す際には、氏名の前に役職名を書きます。
まとめ
「お礼の手紙」「お礼状」といっても難しく考えなくてもいいのですが、礼儀として感謝の気持ちは書状で敬語や書き方が間違いないように書かないといけません。
そんな時に困らないよう、このページが少しでも参考になれば幸いです。
手紙は紙面に限りがありませんが、その分書くのに時間がかかります。はがきを使えば紙面に限りがありますが、手紙よりも早く書いて出すことができます。
お礼において最も大事なことは、早く出すことです。早くお礼状を出す。そのために、あらかじめ文例を作っておけば、その都度悩まないですむので、出すのが楽になります。
ただし、相手のことを思った文面になっていなかったり、敬語や書き方が間違っていると、失礼にあたる場合もあるから注意が必要です。
ビジネスでは、お礼の手紙やはがきを書く際、相手の気持ちに立って書いた文面を前もって用意しておき、必要と思われるタイミングで例文を参考にして書くことをおすすめします。
お礼の手紙やはがきを出す方は少ないので、感謝されることと思います。